大腸CT検査(CTC、大腸3D-CT)について
日本での、部位別がん死亡率は、大腸がんが、女性では、第1位、男性では第3位となっています。
大腸がんは、早期に発見・治療することにより、完治しやすいがんです。
早期発見のための検査として、大腸CT検査が、今、注目されています。
大腸CT検査とは、内視鏡を使わない新しい大腸検査です。
最新のマルチスライスCTと、専門の画像解析ソフト(三次元画像処理)を使用することで、内視鏡検査に類以した仮想画像を作成し、大腸の病変の有無を確認していきます。
大腸CT検査の流れ
検査前日
1.検査前日の朝から、大腸CT検査用の検査食を食べて頂き、食後に造影剤を、飲んで頂きます。
※造影剤を飲む理由は、便と造影剤を混ぜることにより、残便と病変とを区別するためです。
2.検査前日の夜に下剤を飲んで頂きます。
大腸の中を下剤により、きれいにします。
検査当日
1.細いチューブを肛門から挿入し、炭酸ガスを大腸に送気して、大腸を膨らませていきます。
大腸が膨らんでいないと、観察ができないため、お腹のはりが感じられます。
2.大腸全体が、膨らんだところで、あおむけでの撮影(1回目の撮影)を行います。
大腸の膨らみの状態を、見ながら、続けて、うつぶせでの撮影(2回目の撮影)を
行います。
☆検査全体の時間は15~20分ぐらいになります。
☆検査終了後は、通常通りの食事をして頂けます。
検査結果が出るまで、2~3週間ほどのお時間を頂きます。
☆検査保険料金の他に、検査食代として、別途4000円がかかります。
大腸CT検査のできない方
- 妊娠中の方
- ある特定のペースメーカーが腹部に装着されている方
- 前処置ができない方
- 腸閉塞が疑われる方
- 腎機能が極めて悪い方
- 大腸穿孔の既往歴、または、疑いがある方
- 最近、急性憩室炎を患った方
- 大腸ポリープ切除直後(1週間以内)・腸管の手術直後の場合
- 遺伝性ポリポーシス、または、非遺伝性ポリポーシス大腸がん症候群の方
- 硫酸バリウム過敏症の方
◎注意
大腸CT検査は大腸に炭酸ガスを注入して行うため、合併症として腸管穿孔(腸管がやぶれること)の可能性が報告されています。
その場合、緊急手術が必要となることがあります。
発生率は、0.009~0.02%との報告があります。
その他、検査中に気分不良や血圧低下(迷走神経反射)を起こすことが、まれにあります。